サイトの作り直しに同意する前に
サイトを作り直す見積もりが届いています。その前に、3つの質問と、30分ほどの無料の確認があります。
サイトを見た誰かが、作り直しが必要だと言っています。その指摘は正しいかもしれません。作り直しが正解のこともあります。ただ、最初に出てくる答えであることは、まずありません。
見積書に書かれた金額は、実際に出ていくお金です。返事をする前に30分かける価値があります。以下は、見積もりを出した相手に聞く3つの質問と、その前にご自身のサイトで確認できることです。どれも無料で、サイトが何で作られていても使えます。
同意する前の3つの質問
1. 具体的に、何が壊れているのか
一覧を、書面でもらってください。一覧が無いまま始まる作り直しは、修理ではなくデザインのやり直しです。この2つは、買うものとして別物です。終わりの線があるのは片方だけです。この一覧は、あとで仕事の中身を確かめる基準にもなります。
2. そのうちどれだけが、いまのサイトのまま直せるのか
サイト全体についてではなく、1項目ずつ聞いてください。全部直せます、しかもすぐに、という答えのこともあります。ひとつも直せません、という答えのこともあり、それもまっとうな答えです。大事なのは、そもそも答えが返ってくるかどうかです。
3. 終わったとき自分の手元に何が残るのか、支払いをやめたらどうなるのか
そのまま聞いてください。ドメイン名は誰が持っているのか。サーバーのアカウントは誰が持っているのか。付き合いが終わったとして、来週の火曜日に内容を書き換えて公開できるのは誰なのか。この答えは、見積書よりも相手のことを教えてくれます。
いまあるサイト
金額を左右するのは、2番目の質問です。答えは、サイトが何の上で動いているかによって変わります。Wix、Squarespace、GoDaddy のサイト作成ツール、Shopify では、ソフトウェアの更新は提供元がやってくれるので、こちらで入れるものはありません。自前のサーバーで動いているサイトは、誰かが更新作業をする必要があり、WordPress はその代表ですが、それだけではありません。誰がやっているのか、最後にやったのはいつかを聞いてください。どちらの種類か分からないときは、毎月どこから請求が来ているかを見てください。
文章、写真、営業時間、料金表、予約リンクについての不具合は、すでにあるページを書き換えれば済むことです。これは制作ではなく編集で、Wix や Squarespace のようなサービスなら、本来は自分でできるはずです。どの不具合が本当に新しいサイトを必要とするのか、聞いてください。同じサービスの上に新しいサイトを作っても、見積もりの金額はまるごとかかります。
30分でできる確認
返事をする前にやってください。見たことを書き留めてください。集めているのは事実であって、感想ではありません。5分ほどの単位に分かれているので、予約と予約の合間にも入ります。今日その合間が無ければ、もっと短い一式がご自身のサイトでできる3つの確認にあります。
ご自身のドメイン。 これは何よりも先にやってください。whois.auda.org.au を開いて、.com.au のアドレスを入力します。公開記録には、登録者と、その使用権が結び付けられている Australian Business Number または Australian Company Number が出ます。住所や電話番号はそこには公開されません。登録者がご自身や事業の名義ではなく、制作者の会社になっているなら、今日のうちに話をする価値があります。次に、ドメインの登録業者とサーバーのアカウントにサインインしてみてください。こうしたサービスでは、この2つが1つのアカウントになっていることもあります。サインインできなければ、それが今日いちばん役に立つ発見です。サイトが頼っているアカウントの残りも、あわせて確認する価値があります。
スマートフォンでの表示と操作。 自宅の Wi-Fi ではなく、モバイル通信を使って、スマートフォンから開いてください。電話番号をタップします。住所をタップします。予約リンクがあれば、自分で予約を取って、取り消してください。問い合わせフォームから自分あてに送信して、届くかどうか確かめてください。
表示の速さ。 pagespeed.web.dev にサイトのアドレスを入れます。上のほうにある Core Web Vitals の欄を探してください。ここには、直近28日間に実際の訪問者が体験した内容が出ます。読む価値があるのはこの部分です。訪問者が少ないサイトでは、この欄はまるごと出ません。Google に十分なデータが無いからです。それは不具合ではありませんし、作り直す理由にもなりません。大きく出ている点数は、ひとまず置いておいてください。
Google が持っているもの。 Google で site:yourbusiness.com.au と検索します。Google が登録しているページの一部が表示されます。完全な一覧ではありませんし、表示される件数は概算です。ページ数を数えるためではなく、自分が書いていないページを見つけるために使ってください。
掲載情報。 Google ビジネス プロフィールを開きます。サイトへのリンクが開くこと、営業時間が最新であること、電話番号がサイトと一致していることを確認してください。ついでに、次の祝日の営業時間も設定しておいてください。
メール。 メールアドレスに自分のドメインを使っているなら、mxtoolbox.com にそのドメインを入れて MX Lookup を実行してください。見覚えのあるメール会社の名前が出るはずです。
Search Console。 これは30分には含みません。サイトに search.google.com/search-console を誰も設定したことがないなら、それだけでもやる価値があります。無料で、最初に一度だけ所有権の確認作業が要り、Google から見えている内容が分かります。
悪い結果が実際に意味すること
赤い印が付いたからといって、そのまま作り直しになるわけではありません。
- ドメインやサーバーにサインインできない。 ほかに何かを買う前に、これを片付けてください。まずはそのアカウントでパスワードの再設定を試し、設定した人に、ほかに誰が入れるのかを聞いてください。
- 自分が書いていない内容が表示されるページがある。 これは1分もかからず自分で確認できます。今日のうちにパスワードを変え、今週中に誰かに見てもらってください。
- 問い合わせフォームが届かない。 原因はフォーム側にあることも、メールの配送側にあることもあり、直す場所が違います。どのページで試したのか、どのアドレスあてだったのかを控えておいてください。
- スマートフォンで使いにくい。 事実として受け入れる前に、自分で確かめてください。
- 内容を書き換えて公開できる人がひとりしかいない。 これは技術の問題というより事業の問題で、新しいサイトを作っただけでは解決しません。自分で営業時間を変える方法を、実際に見せてもらってください。
気にしなくていいこと
ここを正直に話すかどうかが、助言と売り込みの違いです。
- PageSpeed の点数が100に届かないこと。 あれは試験環境での推定値で、同じページで2回実行すると違う数字が出ることもあります。その上にある欄が、実際の訪問者について書いている部分です。読むべきなのはそちらです。
- 「私が使っているサービスで作られていない」。 それは好みの問題です。Wix や Squarespace などを使っていること自体は不具合ではありません。問題になるのは、そのせいで具体的に何かが壊れている場合だけです。
- 「見た目が古い」。 それで電話が減っているなら買う価値はありますが、これは修理ではなくデザインの仕事です。見積もりでは別の項目として出してもらってください。
- meta keywords タグが無いこと。 Google は使っていないと公に述べています。このタグに何をしても、何も変わりません。
- 自分が入れたのではないコードについての警告。予約システムや地図などです。
- その修理を売り込んでいる本人が出してきたセキュリティ診断の報告。 何を実行したのか、どのページに対してか、いつの日付かを聞いてください。断りも無くサイトを調べたのなら、それはそれで別に話し合うことです。
本当に作り直しが答えのとき
本当に作り直しが必要な場面もあります。
- 使っているサービスの提供が終わっている、または利用契約が切れていて、更新できません。
- ご自身を含め、誰も、制作者にお金を払わずには文章を一字も変えられません。
- いまはもうやっていない事業のために作られたサイトです。
- 修理の一覧を正直に見積もると、作り直すより高くつきます。
どれも本当の理由です。「作り直しが必要です」は、それだけでは理由になりません。
次にやること
一覧を書面でもらってください。返事を待つあいだに、上の確認を実行してください。その2つを並べてください。両方に出てくるものが、本当にやるべき作業です。残りは、聞き方が分かった質問です。
サインする前に見積書を一緒に読んでくれる人が必要でしたら、それも私たちが引き受けている仕事です。
よく聞かれること
- .com.au のドメイン名が実際に誰のものか、どうやって確認しますか?
- whois.auda.org.au を開いて、ドメインを入力してください。公開記録には、登録者の名前と、そのドメインが結び付けられている ABN または ACN が表示されます。登録者がご自身や事業の名義でないなら、請求書を払ったのが誰であっても、その使用権は自分のものではありません。個人事業主としてご自身の氏名になっているのは問題ありません。制作者の会社名になっているのは問題です。あわせて、ドメインの登録業者のアカウントに実際にサインインできるか試してください。書類の上で所有していることと、実際に操作できることは別のことです。
- Google PageSpeed Insights の点数が低いのは、サイトを作り直す理由になりますか?
- それだけでは理由になりません。大きく表示される点数は、模擬的な端末で計測した推定値で、同じページで2回実行すると違う数字が出ることもあります。読む価値があるのは、レポート上部にある Core Web Vitals の評価です。こちらは、実際の訪問者が体験した内容にもとづいています。ここで不合格になっているページは調べる価値がありますが、調べるというのはたいてい、具体的な原因を突き止めることであって、サイト全体を入れ替えることではありません。訪問者が少ないサイトではこの欄そのものが表示されません。小規模な事業ではよくあることで、無いこと自体に意味はありません。
- サイトの修理とデザインのやり直しは、何が違いますか?
- 修理は、壊れていると名指しされたものを直す作業です。だから一覧があり、仕上がりを確かめられる終わりの線があります。デザインのやり直しは、壊れているかどうかにかかわらず、見た目と組み立て方を変える作業です。Wix や Squarespace のようなサービスでは、修理と呼ばれているものの多くは、すでにあるページを編集するだけの作業です。どちらも買う価値はあります。何にお金を払うのかが分かるように、見積もりは分けてもらってください。
- サイトの作り直しが本当に正しい判断になるのは、どんなときですか?
- よくあるのは、使っているサービスの更新が止まっている、または利用契約が切れている場合、制作者にお金を払わないと誰も内容を変えられない場合、そして事業のほうが変わってしまい、いまのサイトが合わなくなっている場合です。もうひとつの判断材料は費用です。修理の正直な金額が、作り直すより高くつくなら、作り直しは妥当です。具体的な不具合の一覧が無いまま提案された作り直しは、まず質問してみる価値があります。